ファルコノイド・ファルコンリー・アカデミー( Sugisaki )
「自然界のハヤブサ」
猛禽類をフライトさせていると、鉄塔の高所からハヤブサがストゥープしてモビングをしかけてくるがよくある。
鉄塔の高所から獲物を狙っているのであろう。
[観察される3のハンティングの型]
@鉄塔、高層ビルの上、断崖などの高所で見張りを行い、その下を低空飛行する獲物に急襲をかける。
A旋回上昇・上空待機して、低空を通過する獲物を待ち、急襲をかける。
B水平飛行移動中に獲物を発見して、急襲をかける。
[獲物の逃げ方]
@飛翔力のある獲物は一直線に逃げてハヤブサを振り切る。
A飛翔速度があまりない獲物は上昇してハヤブサを振り切る。
B水鳥で潜水できるものは潜水して逃げる。
Cブッシュに逃げ込める獲物はブッシュに逃げ隠れる。
[ハヤブサの戦略]
@獲物が一直線に逃げても急降下攻撃できる高度から攻撃する
A獲物が疲れるまで上昇追跡する。
B獲物が水面に顔を出すまで待機する。
C地上に降りてブッシュから獲物を追い出す。
Cブッシュに逃げ込む可能性がある獲物は、川や湖の水面へと追い込む。
[ハヤブサの移動]
ハヤブサの長距離の移動と旋回上昇には、サーマル(上昇気流)が利用される。ハヤブサにとっても羽
ばたいての上昇は容易なものではなく、上昇する場合は、ほぼ上昇気流を利用していると言って良い。
ハヤブサには気流を「視る」力がある。「天候や地形」などを見て上昇気流の存在を判断する。
「訓練下のハヤブサ」
訓練初期、ルアー・トレーニングで筋力体力を付けたハヤブサは、旋回範囲を拡大して、上昇気流探索
を始める。フィストから離れたハヤブサが、一端、高木や高層の建物、山へ向かって行くのはそれが故で
ある。これは旋回上昇しようとするハヤブサにとっては合理的な手法であるが、ファルコナーが訓練する
ハヤブサとしては優良な行動とは言えない。時間をかけず効率よく上昇・急降下ハンティングを行う場合は
自力・自主上昇(マウンティング)するスキルや筋力が求められる。