「ファルコノイド・ファルコンリー・アカデミー(Sugisaki )
y = f(x)
y =マニングの進展の程度
x1=生得性(種の程度・個体の程度)
*環境への馴化性格傾向
x2=習得性(インプリントの程度・学習経験の程度)
*過去における馴化学習の程度
x3=[誘発因操作]の状態(体重の程度、空腹の程度、体脂肪率の程度)
x4=環境(嫌悪性刺激の数と程度)
x5=訓練者の嫌悪性の程度(扱い技術の程度)
x6=マニング時間量(時間の程度)
[馴化しやすい時間帯]
鳥にとって馴化しやすい時間帯というのがある。鳥は、夜になると睡魔に襲われるが、そのときが嫌悪性刺激に反応しにくく、マニング・トレーニングには最適である。夕方から数時間眠らせて、真夜中に近い時間に鳥を覚醒させ、マニング・トレーニングを行うと良い。睡魔は嫌悪性刺激に対する感度を鈍らせる。
日本におけるオオタカの「ナツケ」の初期が真夜中なのは、暗闇を利用する以外にこの理由がある。
[鳥が動けない状態は、馴化を容易にする]
鳥の自由を拘束することは馴化を容易にする。動きが不自由な傷病鳥が馴化しやすいのはこの理由からである。マニング促進には以下の手法がある。
1)水で翼が濡れた状態
ベイトを繰り返す鳥には有効である。霧吹きで身体を濡らし、鳥が落ち着いたらマニングを開始するとよい。身体が水で濡れた場合、鳥は飛び立つことができないことを知っているので、嫌悪性刺激に対するベイトを諦め、容易に嫌悪性刺激を中性刺激化させることができる。
2)翼を固定された状態
「ブレイル」という翼を固定する手法がある。しかし、連続で一週間以上は装着をしてはいけない。筋肉の硬直が起こってしまう。
3)スクリーン・パーチにテザリングされた状態
スクリーン・パーチに繋がれた状態は、鳥がベイトすると「ハング(宙づり)」という罰が随伴するために、鳥はベイトしなくなり、周囲の嫌悪性刺激が中性刺激化しやすい。
この方法は、ベイトの際に尾羽を傷めやすいので、テールケースを装着する必要がある。
*人間の宗教的マインド・コントロールにはよく、「拘束、断食、断眠、薬物」が使われるが、猛禽類の「マニング」のための設定に酷似している。