ファルコノイド・ファルコンリー・アカデミー (Sugisaki)
和式オオタカ訓練における「音」の活用法
1)「鼠鳴き(ねずなき)」
●食欲反射の誘発刺激
「食いつかせ」のときに使う音で、食欲や獲物に対する攻撃欲を誘発させる。
この音を聞かせると、鷹の足に力が入り、餌を強くつかもうとする。
2)「ホホ」という掛け声(ハト鳴き?)
●食欲反射の誘発刺激、オペラント行動自発の弁別刺激
「詰め」が終わり、「据え込み」を始めるとき、羽節を与えるときに聞かせる掛け声。
まず、この掛け声と餌を「連合」させる。(レスポンデント条件付け)
後に「振り替え」「渡り」の際に、コール音としてこの掛け声を使う。(オペラント条件付けの弁別刺激)
3)「口餌籠」をたたく音
●食欲反射の誘発刺激、嫌悪反射を制止する逆制止刺激
「据え回し」を始めるとき、羽節を口餌籠から取り出すときに行う動作。
この音と餌を「連合」させる「レスポンデント条件付け」である。
「口餌籠をたたく動作」も餌と「連合」する。
「据え回し」の際、人間や犬、車など無意図的な嫌悪刺激が出現する際にこの動作を行い、
餌へと気を引き、飛び立とうとすることを避ける。(逆制止)
4)「餌合子」による「カチカチ」という音
●オペラント行動自発の弁別刺激
「渡り」の訓練を行うときに、この「餌合子の仕込み」を行う。
餌合子の蓋を本体に叩きつけ、「カチカチ」という音を立て、その音と餌を「連合」させる。
(レスポンデント条件付け)
後に「渡り」の際の有効なコール音となる。(オペラント条件付けの弁別刺激)
5)「呼び子」を吹く音
●レスポンデント条件付けの逆制止刺激、オペラント行動自発の弁別刺激
まず、「丸ばし」「据え上げ」の仕込みの際にこの条件付けを行い(レスポンデント条件付け、逆制止)、
「振り鳩」「飛流し」の際にコール音として「呼び子」を使う(オペラント条件付けの弁別刺激)。