ファルコノイド・ファルコンリー・アカデミー ( Sugisaki )
「トラブル・フライトの様態と回収法」論説
1)オオタカの場合
●嫌悪刺激からの逃飛行
人間や車、カラスなどの嫌悪刺激によって訓練者から離れて行ってしまう場合
オオタカは興奮しているため、興奮が冷めるのを待って、餌合子、羽節、ルアー
や振り鳩を行い回収する。訓練者からオオタカまでの距離があまり離れていない
場合、カラスのモビングなどを除いては、訓練者はオオタカの近くへ寄らずに回収
できるようにすると良い。オオタカ自らが嫌悪反射を処理して、訓練者へ戻ること
を学習させると良い。
2)ハヤブサの場合
●嫌悪刺激からの逃飛行
カラスなどのモビングによる漂流の場合、ハヤブサは、カラスから攻撃を避ける
ためにモビングを受けた場所から近くにパーチング・ランディングしている可能性
がある。ハヤブサは空中を飛行しているよりもパーチングする方がカラスの接近を
回避できることを知っているからである。発見後、餌を少量つけたルアーで回収す
る。可能であれば、訓練者がハヤブサに一度接近し、訓練者を認識させて、離れ
ていく。ハヤブサが訓練者を追って飛行を開始したら、ホイッスルを吹きルアーを
提示し回収を行う。
●遮蔽物による訓練者を見失う、上昇気流による漂流
この場合、かなりの距離を飛行してしまう可能性がある。車に装着するオムニ
ディレクショナルアンテナや方向をより正確に絞り込める5エレメントのアンテナが
あると便利である。
遮蔽物がある場合や上昇気流に乗って飛行している場合は早めの回収が必要
である。
●ピジョントレーニングの際の深追い
ハトが民家などに隠れ、ハヤブサがパーチングしてハトが飛び立つのを待って
いる場合がある。また、付近のハト小屋へ飛び込んでいる場合がある。