ファルコノイド・ファルコンリー・アカデミー(Sugisaki)

[詰めの様態]


「空詰め」(完全絶食によってファット・ウエイトの20〜25%の体重減を一気に行うこと。)
 

  長所 :十分な体重減によって、「誘発因操作」や「動因操作」が行われることによって、餌刺激に
     対して鋭敏になり、周囲からの嫌悪刺激に鈍感になるので、訓練が容易になる。

       *「誘発因操作」 :なつけを行う前提操作
         「動因操作」   :行動学習訓練を行う前提操作

  短所 :水分摂取なしの完全絶食は、生理に過大な負荷をかけることになる。
       しかし、20〜25%の体重減は許容範囲とも言える。
       水分補給をさせながらの絶食は生理負荷を減じることができるが、体重減がかなり進展
       した後の給水は、エネルギー代謝を急激に進めるので注意を要する。

「段階的詰め」(なつけ訓練、行動訓練と平行して、徐々に給餌量を減じて詰めること。)

  長所 :「空詰め」と比較して、あまり生理的負荷はない。

  短所 :十分な「誘発因操作」や「動因操作」が行われずに訓練を行うので、環境刺激によっては
      鳥は餌刺激に対して鈍感になり、また周囲からの嫌悪刺激に敏感になるので、訓練に慎
      重を要する。

      この方法で訓練を行う場合、以下の点に注意する。

         @訓練時の環境刺激処理を慎重に行う。暗闇を利用し、動作・扱いを慎重に行い、
         その他の嫌悪性環境刺激を除去・回避する必要がある。

         A訓練課題の難易度に適した体重減を行う。

      上記事項が適切に行われなければ、訓練は一進一退となる。また悪癖を学習する機会
      を与えてしまう可能性がある。